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葉月日記

葉月日記

「健康生活・運動編」・・・はじめに

★この文章は、2005年度、東京都某区の消費生活通信講座のテキスト用に、書いたものです。


「健康生活・運動編」


はじめに

夫の両親、私の両親とも70歳代、80歳代と高齢になりましたが、幸い皆、健

在でおります。「健康」に対しての考え方や運動への取り組み方は、各人各

様、様々です。


義父は、リウマチを患いながらも、ゲートボールと毎日のテレビ体操、そし

て私が義父のために作った転倒予防トレーニングを実行してくれるようにな

りました。


父は、定年退職して以来ずっと、太極拳と社交ダンスを続けていて、楽しみ

ながらも腕前を上げているようです。血圧も、薬と運動と食事でコントロー

ルできています。


母は、中年期にさしかかったころからウォーキング、スイミングなどをはじ

め、現在はヨガや体操などのサークルで、楽しく運動を続けています。膝が

痛くなった時も、太ももの前の筋肉を鍛えるトレーニングで克服しました。


少し、異色(?)なのが、義母です。

「人は誰しもいずれ老いて死ぬもの。他人が健康の為に努力することを否定

する気はないけれど、こうせよ ああせよ と、あんまりこちらへ踏み込ん

でほしくない。」というのが、基本的な考えのようで、特に運動はしていま

せんでした。「健康の為にタバコをやめましょう。」とか、「健康の為に運

動をしましょう。」とか、“健康の為に・・・”と聞いただけで嫌気が差

す、聞く耳をもてなくなってしまう、というようにも見受けられました。

ところがそんな義母が「ある日、突然」と言ってもいいくらい、筋力トレー

ニングやストレッチングをするようになったのです。その直接のきっかけと

なった出来事は、「転倒」でした。


一年半ほど前の事ですが、両手に荷物をもったまま転び、膝と顔を地面に打

ちつけてしまったのです。また転ぶのではないか・・・その恐怖感は、かな

りのものだったようです。「もう転びたくない。筋力を鍛えて転ばなくなる

のなら、やろう。」・・・と。


以来、ほぼ毎日のようにトレーニングは続いていて、転んだりつまずいたり

もなく、身体の調子も良いと言っています。

健康や運動に対する考え方は、変わっていないとのことですが、運動を始

め、それを継続して行うという運動習慣を身につけました。


皆さんは「健康」や「運動」などについて、どのようなお考えを持ち、どの

ような生活を送っていらっしゃいますでしょうか?


少しばかり、固い話になりますが・・・

人間が行動を変化させ、その行動パターンを維持していく過程を、行動科学

者(Prochaska&DiClementeら)は、「ステージモデル」により、5つのステ

ージ(段階)に分けられると、説明しています。

5つのステージとは、無関心期、関心期、準備期、実行期、維持期です。

このステージを、運動行動に当てはめて考えると次の図のようになります。


【 運動行動の変容ステージ 】

無関心期 自分の行動習慣を変えることに興味がない段階

関心期  運動をしようかと考え始める

準備期 推奨される水準ではないが、何らかの運動をはじめる。

実行期 推奨される水準での運動をコンスタントに続けるがその継続は、6
     ヶ月に満たない状況

維持期 望ましい水準での運動を、6ヶ月以上継続している状態

 
さて、あなたは、今、どのステージにいらっしゃるのでしょうか?

特に関心期から準備期に移ることが、もっとも難しいところではないでしょ

うか。


無関心の方が、関心を持つようになり、何か始めようとお考えの方が、実行

でき、実行されている方にはさらによりよい状態で維持される事を願い、こ

のテキストを書きました。はじめようと思ったら、今すぐ実行できるよう、

具体的な運動もできるだけ紹介してみました。


このテキストが、皆さんの健康づくりのための参考資料として 少しでもお

役に立つことが出来れば幸いです。


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